良イ物ハヤッパリ違ウ。タダ伝ワリニクイダケ。 【44/366】
世の中のモノのほとんどはコモディティ化してきている現在、どこで買っても変わらない、という事が多いと思います。
実際私もよくAmazonでポチッとしてますから。本以外でもいろんなモノをです。
ただ、それでもコモディティ化しにくいモノがあります。
美術品や工芸品のような物は、作者や職人のセンスや技量などで価値が大きく変わってきます。
ジュエリーも一時、コモディティ化してきたような時代もありましたが、歴史を辿ればもともとは特権階級のみが持つ事のできた、身につける装飾品であり美術品でした。ですから、世界中の美術館や博物館には歴史的なジュエリーが多数展示されてます。
ブライダルジュエリーも一見シンプルな物が多いですよね。
シンプルなだけに手間を省きコストを下げる事もできます。
シンプルなだけに、見えないところに手をかけない事もできます。
手をかけなくても、そんなに違いが出てこないように思えます。
しかし、実際はというと、このほんのちょっとした手間を、どれだけかけるかで出来上がった物は同じデザインで全くの別物になります。
日本にも、裏地にこだわったり、目に見えないところにこだわる粋な文化がありますが、それと似たような感じでしょうか?
私はこれを完成した物の「雰囲気」という曖昧な表現になるのですが、いい物はこの「雰囲気」が素晴らしいんです。総合的にクオリティが高いからこそ醸し出されるものなので、一言で説明するのは難しいんですが、その雰囲気を少しでも感じ取ってもらえるよう、一つずつ丁寧に説明するよう心がけてます。
普段、あまりジュエリーを身近なものでない方にお伝えするのは難しいのですが、伝わった時は、お客様がしっかりと選ぶ事のできるようになるのが嬉しいです。
50年後も二人の手に着けられるジュエリーだからこそ、しっかりとそのモノをわかってほしいわけです。
ブライダルジュエリーは一生に一度の買い物ですから、そのモノの価値をしっかりとわかって選んでいただきたいですからね。